ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
Temporary Exhibition Gallery Permanent Exhibition Gallery Cafe Outline & Access Momogusa Original Masanobu Ando's Work Akiko Ando's Work Published Momogusa Blog.

 

 

「 器と料理」

 

2017年10月7日(土)〜10月22日(日)
11:00 — 18:00
会期中無休

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年3月、イタリアへ行く機会がありました。ミラノMUJIでの「佇まい」展参加が目的でしたが、それに先駆け、北イタリア(パダーニャ)を中心に小旅行へ。ピエモンテの染織研究家ご夫妻、クレモナではリネン博物館を主宰するアーティスト、ご案内下さったのはローマ在住の染織作家・・・その後ベルガモへと地方の田園風景を眺めながらの移動の旅、生活を営む人々の暮らしに出会う旅でした。受け継がれてきた自国文化、その地方独特の食文化を豊かに謳歌している姿は印象的でした。
その後のミラノでも、料理上手の知人宅の貸部屋に滞在したこともあり、忙しくとも食事の時間を大切にし、食事に合わせたワイン、尽きない会話とともに楽しむ姿にカルチャーショックの連続でした。

コンビニエンスストアが其所此所にあり、何でも、過剰に便利にシーズンレスに手に入ってしまう日本、そして一般的に流通している食材はいかに管理された工業製品に近いものであるか、頭では分かっていたものの、いつの間にか慣れてしまっている自分に気づきました。食に限らず、何事もパーソナル化し自分のペースを優先している有様も気になります。
スローフード発祥の地であるイタリアから学び、自然なものが「こだわることなく当たり前にある」そんな日本になってほしいと切望します。
私自身、人生の中での限られた食事の機会を無駄にしまい、そう決心しました。そして食事を家族や友と分かち合うことも。

同時にイタリアでは、伝統が強いがために、新しいものを取り入れることにはやや消極的な姿も見受けられたように思います。島国であり、古くから大陸文化の洗礼を受けてきた日本は、他国の文化を自国の文化と混ぜ合わせ独自の文化を創ることに長けています。日本人に人気のイタリア料理もまた例外ではなく、料理にはもちろん器という要素が不可欠で、イタリア料理に触発され、食の在り方を見つめ直すとともに、いまの日本の作り手の器でイタリア料理を頂きたい、という願望を満たした展覧会をと、今回の企画に至りました。器、料理、と来れば料理を生み出す道具も、と(つい道具好きなものですから)、日本で生まれた素晴らしい道具類も並びます。

そして、今展のきっかけともなったイタリア在住で誠実な生産者の方達の食材を日本に紹介されているCASA MORIMI(カーサ・モリミ)さんの食材をご紹介するとともに、食材を使ってのお二人の料理家の会を開催いたします。        

                                                       安藤明子



 

  出品作家   プロフィールはこちら→●     

  陶|伊藤環 井山三希子 額賀章夫 安藤雅信  
  木|山口和宏 山本美文  
  ガラス|高橋禎彦 
  金属|竹俣勇壱 
  台所道具・器など | スタジオ木瓜 東屋  
  イタリア食材 | カーサ・モリミ  
  エプロンなど | 百草
 
  イタリア料理 | 細川亜衣    
  欧風(イタリア・スペイン)料理 | 植松良枝

 

  ■在廊日
  伊藤 環       22日(日)
  井山三希子      7日(土)
  山本美文       7日(土) 22日(日)
  高橋禎彦       8日(日)
  竹俣勇壱       7日(土)
  カーサ・モリミ    8日(日) 21日(土)  

 

 

 

 

「なぜイタリアにいるの?」と問われると、「畑が近いから」と答える。
実際、そんなものなのだ。これは、という食材に出逢い、生産者を訪ねていき、栽培場所、加工場をみると、すべてが(そう、ほぼすべてが)判る。ピカピカ清潔に保たれた加工場、丁寧に剪定された眺めても美しい畑、働く人々の人柄、そして生産者のマンマが決定打になる。どっしりと家族への愛で充ち満ちているマンマがいると、一安心。あぁ、この生産者は大丈夫、悪意あるトラブルはないはずだ、と安心して取引が始められる。これは今まで外れていない。同時に、残念ながら悪意なきトラブルは日々起こる。
実際、私の仕事はトラブルバスターのような側面が多い。私たちがお付き合いしているのは、大量生産品とは違う、個人から中規模業者ぐらいで、手仕事の工程が多い。原材料はほぼどこも自分たちの畑あるいは地元から。当然、収穫量も変わるし、品質も毎年同じとは限らない。しかも無添加であり、適切な技術進化はアップデートしながらも、昔ながらの手仕事を大切にしている人たちだ。予測していないトラブルに目が白黒するときもあるし、ときには憤慨しながらも、彼らの素晴らしい仕事を心から尊敬し、また彼らが象徴するイタリアの手仕事、丁寧な食を愛している。カーサ・モリミがこうした生産者の仕事に光を当て、また実際に買うことで彼らの取り組みを支えていけたら、と願っている。まだまだ道は遠いけれど。                   小林もりみ

 

 


 

 

 

 

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■イベント  ご予約開始はいづれも 9月24日(日)10:00〜 
※メール受付のみ(先着順となります) 

・植松 良枝「欧風(イタリア・スペイン)料理の会」 

昨秋スペインバスクのバル料理の本「BASQUE BAR RECIPE BOOK」を出版された植松良枝さんには、イタリアそしてスペインが融合したお料理会
(コース)を開催頂きます。CASA MORIMIの調味料、旬の野菜を中心とした地場の食材を用いての会となります。食後は中国茶を供します。
※今展出品作家の器、高橋禎彦さんのグラスでワインをお楽しみいただけます。
(飲み物はオーダー制となります)
 
     
細川 亜衣「秋のイタリア料理教室」

今夏「パスタの本」を出版された細川亜衣さんには、乾麺と手打ちパスタ(どちらかが恵那栗のパスタとなります)を含む料理教室を開催頂きます。恵那栗、CASA MORIMIの調味料、熊本をはじめとする九州の食材を用いた、デモンストレーション形式の料理教室となります。
※安藤雅信の器とアンティーク皿、高橋禎彦さんのグラスでワインをお楽しみいただけます。
(飲み物はオーダー制となります)

中国茶会「ユーラシア茶会」         
点心 / 植松良枝 菓子 / Organic Vegan Sweets  点前 / 安藤雅信

中国茶に植松良枝さんの欧風の点心を合わせては、という試み。
お菓子は百草でお馴染み、中国茶にも欧風料理にも合うOrganic Vegan Sweets 田中あづささんにご協力頂きます。

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◎ももぐさカフェ

ルヴァンのパンと季節の野菜を用いたメニューをご用意します
8、9日と20、21,22日はイベントの為、ランチは別メニュー(パンとスープのセット)となります

 

 

 

 

   

 

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