ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
Temporary Exhibition Gallery Permanent Exhibition Gallery Cafe Outline & Access Momogusa Original Masanobu Ando's Work Akiko Ando's Work Published Momogusa Blog.
   



百草15周年

三谷龍二
「 器の履歴書 」出版記念展


2013.10.19(土) - 11.4(月祝)
11:00 - 18:00 会期中無休

作家在廊日|10.19(土)







 三谷 龍二 梅皿  



momogusa
パン皿 ベビーズセット
■出品内容 詳細
190パン皿 彫り / ロス角皿 /リップル4枚セット
Thinボウル300×300×60/ vat 360AW 150×42/
HAKUBOKU梅皿 / HAKUBOKU / CUP & BOWL / 箸箱
白漆鎬片口 / 弁当箱 / アイスクリームスプーン 
ベビーズセット (ベビーズボウル110×45 スモールボウル90×40 ベビーズスプーン 150リップル) / Noirボウル330×330×70 桜サラダボウル360×360×70
六寸楡漆四方皿
漆十字角皿  

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■三谷龍二×皆川明×安藤雅信  11 / 2(土) 15:00 - 16:30 
シンポジウム「いままでとこれから」 百草1Fにて
※要予約 先着100名 参加費500円
お申し込みは10 / 12(土)11:00 よりfaxまたはWeb予約システムにて承っております
faxの方は・お名前・電話番号・参加人数をご明記の上ご連絡下さい
Webよりご予約の方は、下記URLよりパスワード【momogusa】を入力しご予約ください
Web予約| http://atnd.org/event/E0020276 パスワード【momogusa】
※駐車場に限りがありますので、公共交通機関または乗り合わせでお越し下さい




■出張hoshizumi  10 / 22(火)23(水) 一部|11:00 -  二部|12:30 -  三部|14:00 - 
パスタと前菜を三谷さんの器で召し上がっていただく会
※要予約 各会10名 パスタ+前菜2種 3,000円 
お申し込みは、10 / 10(木)11:00よりfaxまたはメールにて承っております 
お名前・電話番号・ご希望の日時・人数をご明記の上ご連絡下さい
※席に限りがありますので、ご予約人数分のみのお席のご用意となります
お子様連れのお客様は事前にご相談くださいませ
多治見で人気の hoshizumi pasta.が今秋に新しい店舗で hoshizumiとして生まれ変わります
今回は三谷さんの木の器を使って、パスタを供します hoshizumi pasta.が食べられる最後の機会かも.. 



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出版記念に寄せて

 20世紀的価値観に疑問符を持ち、その実現に邁進する為、世紀末に開廊した百草も15周年を迎え、
美術の大きな変革期に存在できたことを嬉しく思う。先輩であり同志でもある三谷さんも、この度
上梓された「器の履歴書」を読むと、軽やかなタッチではあるが、行間に闘ってこられた過程が
にじみ出ていて、作っては使い、作り直してはまた使うという繰り返しが、あの洗練された器群に
なったのだと分かった。
 新世紀にあらわになってきた生活工芸の動きは、この本から抜粋すると「20世紀は自己表現や
個性が大変重視された時代だが、そんな熱風時代も収まり、もう少し自分のことばかりでなく、
日々の暮らしや社会に生きる人々とのつながりも大切にしながら、地に足の着いた、実のある仕事
をする人が増えていくことだろう…」とあるように、作り手も使い手も情報に安易に乗るのではなく、
衣食住に亘り等身大の生活実感を大事にする世代が育ってきたことの表れであろう。
 近代化以前、木の器は殆どの日本人が使っていたが、陶磁器が工業化により大量生産されるように
なって姿を消していた。ヒッピームーブメントの流れで手仕事が見直され、山の中で半農半工の生活
を始めた団塊の世代が、無垢の木の良さを家具作りから広めたことが、その後の世代で花開いた。
それが三谷さんである。木の器を復活させたというより、咲いた花は新種で、和洋を自由に組み合わ
せる現代日本の食生活に合った作品群が特徴である。一緒に旅行や展覧会をしたりして、三谷さん
の作品が洗練されている理由を考えた。鞄や眼鏡などの身の回りの小道具にまで共通した感性で気を
遣う事はもちろんだが、水切れの悪い土瓶を許した柳宗悦を評して、「理屈より生活実感を優先した、
その態度に好感を持つ…」と本に記されているように、自らも料理をし、毎日三度使う生活の積み重ね
と、周りの人々への観察眼の鋭さに起因していると思った。何でもないことからも物語を紡ぎ、暮らし
をていねいに観察し、その中からハッとするような新鮮なエッセンスを掬いとるようなところが、向田
邦子にも相通ずるものを感じる。
 今展は「器の履歴書」に登場した器がすべて展示されるとのこと。作品を見ると同時に本書を読み
ながら、行間も感じ取って頂ければとても嬉しく思う。器の由来とともに、三谷さんの生活が垣間
見られます。


百草 安藤雅信
 


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三谷龍二
1952 福井市生まれ 
これといって特徴のない街で、これといって特徴のない少年期を過ごす
1971 芝居のポスターを作ってみないかと誘われて劇団に入る 人前に立つなど考えられなかったのに、ほんの弾みで舞台にも立つこの時、同時に経験した大道具が、木に関わる始まりとなる
1981 松本市に工房PERSONA STUDIOを開設 
といっても団地の6畳一間ここでできる事から始めよう、と木のアクセサリーを作りはじめる
1983 工房スタイルの家具作家が全盛の頃、家具と違う木の可能性を求めてバターケースや木の匙、そして陶磁器のように「普段に使える食器」として、木の器を作り始める
1985 クラフトフェアまつもとを友人たちと始め、以後運営に携わる
この時ポスターを作ることがきっかけで、彫像作品の制作を始める(どうも妙にポスターに縁がある)
1991 40才になるところで、仕事の仕方を考え直す
ブローチなど観光地向けの仕事を停止し、器作りに専念 
それと同時に少しずつではあるが、絵を描きはじめる
1995 クラフトフェアの機関誌「MANO」(手)を発刊、編集長を2004年まで続ける
1996 食器に適した仕上げとしてオイルフィニッシュに加え、漆を始める
1998 神代楡、チークなど、 桜以外に樹種を増して製作するようになる
2001 器づくりの合間に、道具や器をモチーフにした立体や平面作品を作り始める
2003 季刊誌「住む」で絵と文による「僕の生活散歩」の連載を始める
 
2004 『素と形』展(松本市美術館)の企画に参加
2005 初めての本「木の匙」(新潮社)を刊行 
ずっと本が好きで、いつか出せたら、と思いながらだったので、嬉しかった
2007 僕のいるところ(主婦と生活社)
2008 三谷龍二の木の器(アトリエ・ヴィ)
2009 遠くの町と手と仕事
(アノニマ・スタジオ)
器は、人の暮らし全般と関わることである 
だから道具製作とは違うもうひとつの方法、言葉で検証することにも関心を高める
2010 初めての絵画展を小川美術館で開催
出品作品を載せた本、「僕の生活散歩」(新潮社)も
2011 60才を機に、長く携わった「クラフトフェアまつもと」を離れる
町や社会との関わり方について考え直す時期でもあったのだと思う
松本市の古いタバコ屋を改装し、ギャラリー「10cm」をオープンする
2012 もう十分と思っていたクラフトフェアだったが、高松の人たちのお誘いを受け「瀬戸内生活工芸祭」(高松市)に関わることになる クラフトフェアは全国に増えたが、町おこしに比重があって、大切なはずの作家やものの質が軽視されている傾向がある 質の水準を保ち、さらに来場者が「また来たい」、と思えるような、心に響くようなクラフトフェアを目指す
三谷龍二の10cm(PHPエディターズ•グループ)刊行




hibi




 





三谷 龍二「 器の履歴書 」

目次

どんな料理も受け入れてくれる
木の器の魅力

Noir Bowl/白漆梅皿
片口/お弁当箱/楡漆六寸四方皿

和スタイル
 かぼちゃコロッケ
 れんこん団子蒸し
 八寸風盛り合わせ

パン皿/リップル/Thin Bowl
アイスクリームスプーン/桜サラダボウル

洋スタイル
 ビーツとクルミのサラダ
 リガトーニのバジルソース
 野菜

漆十字角皿/ベビーズセット
バット/箸箱/黒漆内白ボウル

エスニックスタイル
 大根とこんにゃくのナンプラー和え
 海老の春巻き
 トマトのふわふわ卵

あとがき
ティータイム

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