【日時】
3/ 9 (土) 一部:11:00-13:30 二部:15:00-17:30
3/10(日) 一部:11:00-13:30 二部:15:00-17:30
【定員】
各回10名
【金額】
16,500円(税込)
【場所】
ギャルリ百草 一階奥の和室、書院の間
【予約方法】
2月10日(土)AM10:00より、storesにてチケット販売を開始します。
→ももぐさ stores ページへ
【注意事項】
・アレルギー等ございましたらご予約時にお申し付けください。
鰹出汁をベースに調理いたしますので、完全ヴィーガンの対応は出来かねます。ご了承ください。
また、空気中や、お皿を洗うスポンジ、調理の場所など重度のアレルギーをお持ちの方への対応は出来かねます。
何卒ご了承くださいませ。
・チケット購入後のキャンセルは承ることができません。ご了承ください。
朔 HP https://saku.jp.net
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私が初めて安藤さんの器を知ったのは20年近く前。当時住んでいた那須の二期クラブのフレンチレストランでした。
確か深めのやわらかな白いイタリア皿だったと記憶しています。それは器として、彫刻としてテーブルの上にありました。それなのにお料理を受け入れる余白というか隙もあり、美味しそうに調和している。そんな姿に魅了され、衝撃を受けた事をはっきり覚えています。形の先に色んな要素が凝縮されていると感じました。
器のようなものを作り出していた私にとって目指す要素がそこにはあり、それ以来安藤さんの器を手に取る度、沢山の事を学ばせていただいておりました。
またその少し後、那須の図書館で偶然にも手にした本が、明子さんの著書「安藤明子の衣生活」でした。
明子さんのサロンは(筒状に縫い合わせた)布一枚を体に巻きつけ、紐でしばるという、いたってシンプルなものでした。布という平面が立体の衣服になる。さらに用途をかえた機能がある。これまた単なる服を超えた姿は凛としておりどのページにも釘付けになりました。いつか自分の内面が整い、その機会がきたら私も身につける事ができるだろうかと思い続けてきました。
お2人に共通するのはものの奥行き。一方向でなく多角的に存在し、普遍的であり様々な観点からの美しさを携えていること。
そんなお2人が作り出した築100年を超えた古民家を移築してつくられたギャラリー空間は、独特の静寂さや光と影に満ちていて、訪問する度に背筋が伸びました。
そして時を経て、この度ギャルリ百草にて作品を展示する機会をいただきました。
色々迷いながら流されながら、でもここに辿り着けた。手探りで進んできたら開けた美しい場に出たような感覚です。そして振り返ると混沌とした中に、けもの道が見えるような気もします。それは細くて微かな道だけど、確かに在る道。
見えないもので導いてくださり、またこのような機会を与えて下さり、お二人には感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の展示は、そのけもの道を通って辿り着いたその先を、百草の空間で形にできたらと思っております。今の私が見えている景色。
緊張と静かな興奮で準備しております。
どうぞよろしくお願いします。
沓沢佐知子
料理会にあたって
奈良との県境三重県美杉町という小さな里山で、1日限定12名様の料理屋「朔」を営み早8年。
近くを流れる雲出川と伊勢湾の恵みを繋ぐこと、そして「生々流転」大きな循環に身を置くよろこびを感じていただけるような装置の1つとして料理を提供させて頂いてます。
十数品目(週替り)からなるコース料理は、天魚、伊勢、熊野灘の海の幸、鹿など、その時ご縁いただいた今、ここの料理。自家で育てた冬期灌水不耕起栽培天日干し米を沢の水で研ぎ、薪をくべて竈門で炊く。シンプルに自然の力を借りて作る〆のご飯は朔のメイン料理で、5種類の食し方で楽しんでいただけます。
今回、百草さんでの料理会では、彫刻(大地)を器に見立て料理を盛ること、食していただくことで皆さんに楽しんでいただけましたらと思います。どんな料理になるか私も今からワクワク、ドキドキで、その時のいただけるご縁をとても楽しみにしております。ご飯に関しては、只今安藤さんと楽しい仕掛けを考案中ですのでご期待いただければと思います。
「百草」という場で憧れのお二人と何かを作れることは私にとってとても幸せなこと。こういった場を提供してくださった安藤ご夫妻には感謝しかありません。
そして、沓沢佐知子という作家の一ファンとして、料理を盛ることができる歓びをかみしめたい。そんな思いも含めて楽しんでいただけましたら、と。
どうぞ器と料理、「朔と望」を是非、楽しんで帰ってくださいませ。
朔 沓沢敬
「朔と望」沓沢佐知子展
「朔」の料理茶会
朔さんへの道のり・・・久居美杉線を右に曲がり川を越え真っ直ぐ進み左折。段々道が細くなり空気が変わっていく末に露われる姿。違和感なく配された佐知子さんによる敷石が道標のようにいざない、あたかも森の一部のように佇む小屋へ。その続きとして供されるお料理。朔へ訪れた時の感動は色褪せることがありません。それは、ただ美味しいというだけではない、食の中に元来含まれることを身をもって豊かに体験させてくれる場所なのです。
いったい「朔」を百草で伝えられるのか…。どのように?正直不安ではありましたが、百草でお二人との打ち合わせを重ね、今では「これは面白いことになる!」という期待と確信を感じております。
「朔」にいらっしゃったことがあるお客様にも、また「朔」を未体験のお客様にも、お二人に先導して頂きつつ、スタッフともども、一期一会の席でお逢い出来ますことを楽しみにお待ちしております。
安藤明子


(写真の料理は過去のもので、当日の料理とは異なります)
