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湯浅 景子 在廊日 1.20 sat.
1.21 sun. ほか
◎出品内容
・挿絵表紙原画 24点
・百草をテーマにした画、他 約20点
・「湯浅景子 挿花表紙画 画集」装幀/サイトヲヒデユキ
・月刊誌 小原流「挿花」2022 2023
1973年、名古屋市生まれ。
大学(国文科)在学中、舞台美術の手伝い
をきっかけに独学で絵を描きはじめる。
百貨店画廊、画材屋勤務の後、2000年に
国内外のアートブックを紹介する書店
「コロンブックス」を開業し2010年まで運営。
2011年頃から絵を描くことに専念する。
絵を描いている時は無心になれるので、
ただ手を動かします。
色を塗り、線を掻き、
また色を重ねて塗りつぶす。
それを繰り返しながら、
ひとつの景色が立ち現れるのを待ちます。
作品に意味を持たせることはほとんどありませんが、
古代の人たちが描いた洞窟壁画のように、
この時代の一片の景色として
楽しんでもらえたら嬉しいです。
12月12日は小津安二郎監督の生誕120年であり、没後60年の日であった(相似形の人物配置を好んだ小津らしい数字の並び)。いくつかテレビの特集を観て、改めて小津の細部への心配りが全体の美しさを作り上げていることを知った。映画のシーンに登場する飲み屋街の看板を小津が全部自分で描き、着物の柄や着付け、色の使い方など全てが小津好みと思想で統一されていることに感心した。
湯浅景子さんは昭和30年代の文化に興味があり、小津安二郎の映画は特に好きだそうだ。映像を流しながら仕事をしたり、細部に目を凝らしたりして雰囲気に浸っていることが心地良いと言うから、彼女の仕事に影響を与えているのは間違いない。小津映画の話をしながら彼女がどういう場面に反応し、受けた印象が絵に反映されているのか探ってみたくなるが、表面にあらわれることでもないだろう。具象物を描いていても写実ではなく、湯浅さんの頭の中にあるイメージを幾重にも画面上で重ねているように思うのだ。
カットを積み重ねていく映画は矛盾のないよう道具の配置を普通はずらさないが、小津は矛盾を厭わず美的な配置を求めてカット毎に道具を動かしていたらしい。『誰も気付きはしないよ』と本人が言ったのは方便で、時間の流れと身体性、画面の構図が美しく調和していれば、映像で観ても不自然に感じないものだろう。キュビズムの絵のように異なる具体的な連続性が抽象美になっていくのに似て、湯浅さんの絵も写真や印刷物では分かり辛いが、よく観ると絵の具を重ねたり、ひっかいて線を引いたりして時間と身体性が絵の中で重なっており、完成直前に引き算されてミニマムで美しい平面作品になっている。結局の所、湯浅さんの潜在性の表現なのだ。
今展では僕も連載を持っていた小原流の月刊誌「挿花」で表紙を飾った二年分の原物作品と、新作を合わせて40点が出品される。具象のような抽象のような、絵画に刻まれた絵具の向こうに居る湯浅景子の存在も気になる展覧会になりそうだ。
百草 安藤雅信
いつの頃からか、どこかで目にして気になるようになっていた、湯浅景子さんの画。
甲斐みのりさんの本の表紙でみたワンピースの画。それとなく目にしていたCoffee
kajitaの紙袋。フレスコ画を思わせる乾いて時を経たテクスチャーと、線、アシンメトリーなかたち。モチーフは好きなものばかりだ。どうしても脳裏に焼き付いてしまう「景子さんの画」としかいえない特徴があり、理由なく惹かれる。
今回に至る湯浅景子さんとの直接的なご縁は、小原流月刊誌「挿花」をデザインされているサイトヲヒデユキさんのお仕事による。今回展に合わせ、「挿花」表紙画集を作っていただいたので、是非楽しみにして頂きたい。同時期に安藤が連載のご縁を頂いたのもお受けするきっかけはサイトヲさんだった。そしてサイトヲさんが挿花表紙にと湯浅さんを抜擢、編集部より一年目は具象、二年目は抽象でとの依頼で画が描かれた。それぞれの全体の世界観もご覧頂けたらと思う。さらには百草のイメージで描いて下さった作品、好きな生活器物などのモチーフからの作品も。百草の各空間でどんな顔を見せてくれるのか、是非実際に足を運んで頂き、画のある続きの場に佇み、その時空ごと楽しんで頂きたい。
今回お近づきになって、古くからの知己でもあり遠くから惹かれていた景子さんと、景子さんの描く画が結びつき、なぜ惹かれるのか、その理由もわかって来た。
安藤明子
◎菓子屋オオデマリー 焼き菓子の限定販売
◎今回の常設展示室 二階8畳板の間・一階 10畳座間二間
〒507-0013 岐阜県多治見市東栄町2-8-16
多治見ICより車で10分
JR多治見駅より東鉄バス13分「高田口」下車1km
tel. & fax. 0572 21 3368
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ももぐさカフェ
軽食メニュー 焼き菓子
12:00–18:00 (L.O 17:30) メニュー・席の予約不可