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オカベマサノリが作る「古代ビーズ・アクセサリー」
それは西アジアから中東にかけて出土された、インダスやメソポタミアなどの古代文明の時代や、古代ローマやペルシャなど、およそ1000年以上前に作られたガラスや石、金属のビーズです。
深いブルーのガラスや淡い緑、また様々な色のモザイクのガラス、メノウなどの石や、ブロンズや金・銀などの金属。素材は様々ですが、穴が開いていて身に付けるものは「ビーズ」と言われ、その語源は「祈り・祈る人」などと言われます。
機械もない時代に、長い時間と手間をかけ、色や模様で意味を持たせ、あるものは邪を払い、身を守ってくれるお守りとして、またはその人の身分を表わすものとして、その国の重要な工芸品だったようです。
そのほとんどが割れたり欠けたりした中で、きれいにビーズとして残っていること。土から出てきたものは自然に、人から人へと伝わったものは人に、長い時を大切に愛され続けたひと粒にはキラキラと銀化した美しさや、今のものにはない美しい存在感が伝わってきます。
そんなビーズは、いつも一緒に身に付けていられるようにと、化学繊維(自然素材がいいのですが、残念ながら切れます)を細く裂いて、撚って、三つ編みに編んだ紐に通して、小さな金のビーズが寄り添い、古い珠を引き立たせてくるようにと仕立てます。
このようにして選ばれたビーズは、その人のしるしになるようなアクセサリーになります。
小さな一粒の装い、華やかではないけれども、凛としたさわやかな装いです。
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一年前の百草冬百種展でお世話になったオカベマサノリさんとatelier Une placeさん。
お二方に、終了後の興奮冷めやらぬうちに、是非来年も百種展に、とお願いしました。
早一年が巡って参りました。
オカベマサノリさんは1000年以上前に作られた、古代ビーズや古代ガラスを、特筆すべきはオカベさんによる手編みの、どのビーズの美しさも損なわず邪魔もしない、繊細でいて驚くほど丈夫な紐に、24金のパーツ等を用いながら自在に綴り、お一人お一人に作って下さいます。それは、毎日二四時間付けたままでいても大丈夫で気にならない、まさに肌身離さず、まるで自分の一部になるかのような、肌にも優しいネックレスやブレスレット、指輪なのです。
オカベさんとお話しながら、気負わず自分に最も添うビーズを選び、とっておきであって、いつも一緒にいられるという、矛盾した二つを叶えてくれるアクセサリーが出来上がります。身に着けているとき、飾るというよりも、護ってくれているような感覚です。
百草の一部がまるで、中世の宝石工房になったかのような、素敵な時空間が繰り広げられます。
atelier Une place(アトリエ ユヌプラス)の鈴木さんご夫妻のお仕事、それはオカベさんの宝石工房との組み合わせに相応しい、まるで20世紀初頭の仕立屋さんのようなアトリエ、そしてお洋服なのです。
あくまでもベーシックな、洋服の基本とも言える定型のお洋服と、パイピングが美しいハンカチ、丁寧に仕立てられたタオルやクロス、巾着など。きちんとパターンを引かれ、妥協のない仕立てでできたお洋服は、着姿を美しく見せ、丈夫で長く着続けることが出来ます。
今回は、百草サロンの定番の小幅地、綿タッサを使ってコラボレーションのワークウェアも手がけて下さいました。また端布を束っての定番型のサコッシュは、大人の可愛さを楽しめます。
左から atelier Une place | サコッシュ、エプロンドレス
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上から|古代ビーズ、古代ガラス壺、古代ビーズブレスレット
atelier Une place*momogusaのコラボブラウス
atelier Une place エプロンドレスの紐部分
Sissi Castellano | ladys pocket
安藤雅信|茶杯
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