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内田鋼一展
2015.10.10(土) - 10.25(日)
11:00 - 18:00 会期中無休
作家在廊日|10.10(土)11(日)17(土)
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■アーティストトーク
内田鋼一 × 安藤雅信
「教科書に載ってない焼き物史 3」 写しと新しさ-小山冨士夫
日 時|10月17日(土)15:00-16:30
場 所|百草にて
参加費|無料
■内田鋼一 Bar
日 時|10月10日(土) 13:00-
今回出品の鉄製のカウンターと椅子を使用した設えをお楽しみ頂けます |
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■出展内容
壺、茶碗、急須、土瓶、花入、食器、カップ&ソーサー、酒器、湯呑、錆盆、錆膳、鉄製カウンター、椅子など
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新しさとは
「俺、そんなにアイテム数、多くないよ」と内田君は言うが、やろうと思えば何でも出来る技量を持っているだけに、その言葉を鵜呑みにすることはできない。
言葉の裏には焼物への矜持というか何でも出来る器用さとは違う、彼独自の焼き物観が潜んでいる。彼にしか出来ない何かは、アイテム数の多さでも、器用さ
でもない「ズラシ」であり、一般的な焼物の価値観を見事にひっくり返す1本技である。
「ズラシ」と言えば、我らが敬愛する小山冨士夫の仕事を思い出す。古陶磁研究者であり、晩年陶芸も積極的に制作した小山さんはズラシの名人であった。
桃山以降の茶陶の価値観を引きずる焼物史をズラシ、平等に焼物を見ていた小山さんは、「写し」のズラシも卓越していた。三万年は遡る焼物史は、器を中心
としているので幅が狭くなる。その長くて狭い焼物史の中で、新しさを表現することは極めて難しい。だから焼物は写しが許され、その写しをずらすことによ
って新しさを表現してきた。「写し」は憧憬から始まり、「ズラシ」は写しを消化し、昇華した時に完成する。近代に発展した他の美術表現とは違う点である。
価値付けされた物の再現や現代的解釈ではなく、まだ価値を見い出されずに埋もれている焼物を見つけ出すところに、内田君の審美眼は発揮されている。そ
れは見つけ出した焼物をどう現代に甦らせるか、つまりズラすかに掛かっている。7回目となる内田鋼一展のズラシは、何処にあるのか、見る側の発見もまた
愉しい。
また最近、内田君の平等の目は、作家としてだけでなく、焼物のアーカイブスにも広がっている。今秋四日市に自らオープンさせる「BANKOアーカイブデザ
インミュージアム」は最たるものだろう。美術館や博物館に並ぶことのない工業製品や消耗品まで、彼の目は行き届いている。その熱意はどこから来ているのか、
対談で問うてみたい。
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百草 安藤雅信 |
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内田鋼一 |
1969 |
愛知県名古屋市生まれ |
1990 |
愛知県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科修了 |
1992 |
三重県四日市市に移り独立 |
1993 |
この年より個展を中心に活動 |
1999 |
「うつわをみる - 暮らしに息づく工芸 -」展(東京国立近代美術館工芸館) |
2003 |
「UCHIDA KOUICHI」展(Paramira Musem・三重)
作品集『UCHIDA KOUICHI』を求龍堂より刊行 |
2004 |
「静謐なかたち 内田鋼一 Uchida Kouichi works2003-2004」展(4th MUSEUM RIVER RETREAT 雅楽倶・富山) |
2006 |
「陶芸の現在、そして未来へ Ceramic NOW+」展(兵庫陶芸美術館)
“SOFA”(ニューヨーク) |
2008 |
「新進陶芸家による『東海現代陶芸の今』」展(
愛知県陶磁資料館)
“melbourne Art Fair”(オーストラリア・メルボルン)
“Rosso: Uchida Kouichi”(Daniela Gregis・イタリア・ベルガモ)
「aim (art in mino)’08・土から生える」展
(多治見市、土岐市、瑞浪市・岐阜) |
2009 |
「第43回『明治村茶会』日本庭園、野点席 席主担当」(愛知県犬山市明治村) |
2010 |
「第3回智美術館大賞展 現代の茶−造形の自由」展(菊池寛実記念 智美術館・東京)
「茶事をめぐって−現代工芸の視点」展(東京国立近代美術館工芸館) |
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2011 |
「『MADE IN JAPAN』内田鋼一collection」展(museum as it is・千葉)
「内田鋼一 茶の空間」展(樂翠亭美術館・富山)
「井上有一・内田鋼一」展(箱根菜の花展示室・神奈川) |
2012 |
越後妻有アートトリエンナーレ(十日町・新潟)
「交差する視点とかたち展」札幌芸術の森美術館/北海道立釧路芸術館)
“SOFA”(シカゴ) |
2013 |
「内田鋼一展-うつわからの風景-」(Paramira Musem・三重) |
2014 |
「内田鋼一展-猿楽にて」(代官山ヒルサイドテラス・東京) |
2015 |
「工芸を我らに」(資生堂アートハウス・静岡)
「内田鋼一-手と眼-」(楽翠亭美術館・富山) |
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他、スペイン・フランス・イギリス・イタリア・オーストラリア・西アフリカ・ベトナム・タイ・韓国・中国・台湾・インド・アメリカ・南米等で制作及び発表。 |
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