ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
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チャコール色のヒマラヤ羊の毛と家蚕をメヘンディで染めて混ぜてつむぐ ganga工房より
蚕衣無縫VIll

2012  10月27日(土)〜11月11日(日)
11:00〜18:00
会期中無休

作家在廊日
真木千秋 10月27日(土)28日(日)
谷口隆  10月27日(土)28日(日)
     11月3日(土)4日(日)10日(土)11日(日) 

イベント

真木千秋 谷口隆 安藤明子
10月27日(土)15:00〜17:00 入場無料
・谷口隆さんの紡ぎのデモンストレーション
・真木千秋さんのganga工房(画像とともにお仕事の様子をご紹介いただきます)


ワークショップ

谷口隆 「紐を織る」
10月28日(土)・11月3日(土)・4日(日)
13:30
ー16:30 
会費(材料・道具・お茶代込)4500円
・谷口さんオリジナルの小さな機で、お好きな糸の織り紐を2本織ります
・織り上がった紐を、アンティークのパーツを組み合わせて、アクセサリーやキーホルダーなどの小物に仕上げます
要予約 各会5名まで
メール・ファックスにてお申し込み下さい
持ち物 裁縫道具
出展内容
真木千秋 手紡ぎ糸を織り上げた布・衣
ストール・マフラー・ショール・かけ布・ブランケット・帽子・袋類・反物など
素材 手紡ぎヒマラヤウール・パシミヤ・エリシルク・タッサーシルク・ムガシルク
それぞれの地方の家蚕の絹・その他

谷口隆 畑で育て木綿、絹の「がら」と天蚕、ぜんまい・カシミヤ・ヤク等の素材を単味で、又わたで混ぜ合わせ紡いだ糸を様々な組み合わせで織り上げたストール
百草 真木千秋・谷口隆の布を嵌め込んだサロン イカコート・上衣・腰巻き・かばん・小袱紗など

    

蚕衣無縫Vlllによせて

2001年11年にスタートした蚕衣無縫(さんいむほう)展も、今回で8回目となります。テキスタイルデザイナー・真木千秋さんの新しいお仕事の実験場として、真木さんが主宰する真木テキスタイルスタジオのストールを始めとする衣や住の美しい布製品とともに、一部では百草とのコラボレーションを発表する場として、また時折はゲストを迎え、回を重ねて参りました。今回は,前回2011年春に引き続き、布柄(ぬがら)工房・谷口隆さんをお迎えし、それぞれの作品と百草とのコラボレーションをご覧頂きます。ともに紡ぎ織るという根源的な仕事をされているお二人の、出来上がってくる作品は、お二人の持ち味が際立った、それぞれとても魅力的なものです。
元を辿れば羊毛や繭が、人の手によりわたとなり混ぜ合わされて糸に紡がれ、織られて布となる。自然に添える人の手の為す技な訳ですが、そこにその人の個性が滲み出てくるところが、人の関わった仕事の面白いところです。織り上がり、仕上げが終わって作品となったとき、私たちが良い、とか美しい、とか感じるものというのは、素材(=自然)への畏敬の念からしぜんと手が動いていく、そういった仕事なのではと思います。またその続きに滲み出る「個性」というのは意識外に現れ嫌味がないように思います。同じ技術を使っても違うものができる、これが神様が人間に与えた知恵の実であり、与えられたそれぞれのタレントを最大限生かしているということなのではと。さらに言えば、見る私たちが心を揺り動かされ、作品と人それぞれの出会いをする、それもまた「個性」であり、自分を無にして向き合い得られるものなのでは、と思います。その様な場面に立ち会わせて頂くと、喜びが心の底から湧いてきてこちらまで幸せな気持ちにさせて頂きます。お二人のお仕事、それぞれの美しさ、楽しさを皆さんに感じて頂ける展覧会になるのではと確信しつつ、期待しています。どうかゆっくりと作品を味わって頂き、皆様と喜びを分かち合えればと思います。     
ギャルリ百草 安藤明子

                                  

家蚕の繭 gamga工房より

ヒマラヤの麓にganga工房を立ち上げ3年目に入りました。その時に思いがけずに出会ったヒマラヤウール。ヒマラヤ氷河地域のすぐ下に発する険しい道のりを、8か月もの間、遊牧されるたくましい羊たちの毛。その素材の面白さは尽きることがありません。この3年間、思いつくまま、あらゆることを試みてきましたが、やればやるほど驚くことばかりです。たとえば、手紡ぎヒマラヤウールのだけで織る。あるいは、ヒマラヤウールとメリノウール、ヒマラヤウールとエリシルク、ヒマラヤウールと麻........ さらに撚りをかける、 糸を飛ばす、織りの組織と素材の組み合わせで造形をつくる、織りながら穴を開ける、切り目のように織る、糸をたらして織っておいて後から縮絨してヒモにする・・など、際限なくやってみたいことが現れる素材です。一昨年よりganga工房にてパシミナをつむぎはじめたので、このごろはつむぐ前に素材を混ぜることも始まりました。羊の毛と真綿を混ぜたり、パシミナと真綿を混ぜたり、ヤクとムガシルクや家蚕を混ぜたり。ganga工房での創作をご覧ください。
  

                          真木千秋

 

真木千秋 ヒマラヤ羊の牧童だった機師が織った「お絵描きブランケット」
天然色と草木での染めで、蚕衣無縫展用に
カーディングをした、わた gamga工房より
真木千秋 糸を飛ばして織って切り、このあと縮絨する「ぶつぶつ」シリーズ  ganga工房より
真木千秋 いす蚕糸、タッサーシルクによるミニストール
谷口隆 手紡ぎ綿の経糸に、手紡ぎ絹の緯糸 丹波布を想起させる布
安藤明子 手紡ぎの経糸に手紡ぎぜんまい絹を織り込んだ布(谷口)を、
イタリア製ウールリネン地にはめ込んだサロン
真木千秋
1960 武蔵野に生まれ育つ
1980 武蔵野美術短期大学工芸テキスタイル科卒業後渡米ボストン美術館付属美術学校、マサチューセッツ州立美術大学の夜間部を経てロードアイランド造形大学(RISD)に編入
1981 ヘイスタック・クラフトスクールにてファイバーアティストのSheila Hicks のアシスタントをする
1982 ロードアイランド造形大学在学中"Textile for 80th展がきっかけで桐生のテキスタイルプランナー新井淳一氏と出会う
1985 ロードアイランド造形大学卒業後ニューヨークでフリーのテキスタイルデザイナーとして働く その間中南米、東ヨーロッパなどを訪ねる
1990 東京の山里、五日市に住み着いて創作活動をはじめる
1994 沖縄西表島の染織家石垣昭子さんと出会う
1996 東京青山に真木テキスタイルスタジオをオープンする。(〜2006)
1997 石垣昭子さん真砂三千代さんと南の島発信「現代の衣」真南風プロジェクトをはじめる
1998 真南風をニューヨークで発表
2000 南アフリカ、ケープタウン のデザインスクール・Madessaで開催された「Textile Tomorrow」ワークショップにて講師
2001

百草にて安藤明子さんと蚕衣無縫展開催

2006 東京あきる野市、真木テキスタイルスタジオの敷地内に竹林shopをオープン
2010 ヒマラヤの麓に半農半工を志す人々とともにganga工房をたちあげる
2012 ganga工房では日々素材づくりから、紡ぎ、染め、織り、仕上がりまでの布、衣づくりをしている
谷口 隆
名古屋市に生まれる
1976 名古屋造形芸術短期大学 染織科卒
日比谷花壇入社 フラワーデザインを学ぶ
〜2000 ヘインドネシア バリ島ヌガラ地区 綿紡ぎ・織を学ぶ
毎年3ヶ月〜6ヶ月滞在
1980 名古屋造形芸術短期大学染織科 実習助手3年間 綿の栽培を始める
1984 岐阜県伊自良村伊自良苑(障害者施設) 綿の栽培から織まで指導
岐阜県山県市に布柄工房を立ち上げる
1976 綿織 個展を始める 名古屋・岐阜・東京・福井・富山
2005 白川郷トヨタ自然学校にて 絹の織り体験を開く
2011 工房を名古屋に移す

安藤明子 経緯ヒマラヤ手紡ぎウールの「ぶつぶつチャコール」をウールリネン杢糸生地に嵌め込んだサロン
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