トークイベント 「作り手との対話」 工藤省治 伊藤慶二 赤地健 福森雅武 矢沢光広 十時啓悦 東日出夫 山田節子 6月16日 16:00〜 百草にて 参加無料 要予約(当日参加も可能) FAX 0572-21-3369 E-mail : galerie@momogusa.jp 若い作り手達に伝えていきたいことがあります。流行っているモノのいいとこ取りばかりでなく、歴史からも学んで欲しいと。デビューが若年齢化し、下積みの時間がなくなった事で、じっくり学ぶことが少なくなってきているようです。昭和の時代に、作家・作品主義ばかりによらず、日常の食器に力を尽くしてこられた方達が地盤を作り上げて下さった。その上に我々が成り立っていることに気付いて欲しいと言う思いから、山田節子さんに企画をお願いしました。若い人たちに作り続けることと繋いでいくことの節子さんと7人の作家の、物作りや器についてのお話、時代を通して大切にしていきたいもの、伝えたいものについての対話。 百草の場にて、世代間の交換がなされ、先達の成し遂げてこられたことを繋いでゆくきっかけとなりましたら嬉しく思います。意味を問うていきたいと考えています。
「なにげない献立のひとつひとつを、豊かに受け止めてくれる器、使いやすく、盛り映えがする器があることで、人の心や日々の暮らしがどれほど膨らみ、育まれることか」と思っています。仕事を始めて半世紀近く、コーディネーターとして実に様々なことに関わってきましたが、その多くは折々の生活実感や、幼き日の記憶から、糸口が見つかることが殆どでした。その中で「器」と向き合い企画を始めたのは70年代からです。 今回は安藤ご夫妻から「私たちより前の世代の作り手の仕事を」との依頼があり、私が長年にわたり、信頼し接してきた、それぞれに「 心棒のある 」作り手7人にお願することとしました。 近年、ますます簡便化し個食化していく食卓風景。必然的に希薄になっていく器事情。この様な時代の中で、筋の通った良き器との出会いを楽しんでいただけたらと思っています。
山田節子 プロフィール 生活者の視点で ものともの 人と人 ものと人が出会う場作り・人作り・ものづくりのコーディネートを手掛けている。日本人の心・技・生活観を現代の生活に生かすため、各地 各分野のネットワークを選択し・融合させ・組み上げる。 固有性のあるライフスタイルをテーマに、未来の扉をたたくべく、様々な取り組みを続けている。 1943 長野市生まれ 1966 多摩美術大学卒業 1967 デザイン工房「フリュード」設立参画 1974 山田節子事務所設立 1988 株式会社 TWIN 設立 代表就任 1976〜銀座松屋そのシンクタンクタンクである 東京生活究所と契約し、百貨店戦略全般にわたり提案・推進・教育など40年余続けている 1974 日本人の食器展 で器 1981 伝統食材再考 1984 現代茶席で本物の茶葉 1986 ギフト再考 ギフグティング 1987〜日本の美シリーズ 装いの美 王朝の遊び 桜 日本の色 日本のしつらい等 1999 粟辻博・森正洋・柳宗理 三人展 百貨店松屋という場の力を借り 各種各様の生活提案を続けている 1999〜会津 アルテマイスター・そのアンテナショップであるギャラリー厨子屋の企業戦略企画推進及び社員教育全般にわたる。 クリエーターの力を導として、心の用度として祈りの文化の今そしてこれからを模索し、日本のものづくりを推進。 2002〜西麻布ルベインのミタテショップ・ギャラリーに計画から参画し、ディレクターとして社員の育成 展覧会 企画推進 ショップ関連商品戦略など手掛けている。ベテランから若手まで 多様なジャンルのクリエーターへ展示の場及び商品 販売を通し、作り手とお客様の新鮮な出会いの場の構築推進。 他に、地場産業の指導育成 教育現場 各種審査委員 老舗店舗 新規店舗 ホテル スーパーマーケット高度化戦略などの企画多岐にわたる。 多くの展覧会企画などを通し、クリエーターの育成などに積極的に関わっている。
今世紀この世界に入った作家や編集者、またギャラリーにとって「食器を作る」ことは当たり前だと思われるかもしれないが、「美術作品化」全盛期の20世紀では地道な努力が必要だったことは余り知られていない。 まだギャラリーは少なく、力のあるデパートに仕掛け、様々な運動的役割をして、作家たちを縁の下から支えてこられたのが山田さんである。「伝統を現代に」をキーワードに、その黒子役を担って40年、今尚若手の育成にも力を注いでおられ、常に新しい風を吹かして見える。 今展は76年に銀座松屋で催された「日本の食器」展を基に、昭和と平成を繋ぐ展覧会にしたいと、山田さんにお願いした。確かな技術とセンスで経歴を重ねてこられた作家達の仕事を是非見ていただきたい。