ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
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も も ぐ さ ふ ゆ の も も く さ て ん
百 草 冬 百 種 展
ひとつひとつ たいせつにしたい
うつくしいもの ここちよいもの
 おいしいものを 集めました

2月1日(土)〜16日(日)
11:00〜18:00
休廊日/2月4日(火) そばの会のみ開催
ガベ(gabbeh:イランの敷物) オールドキリム 「祈りの形」
ガラスコップ 陶磁器 衣服 履物など
丸富(信州・駒ヶ根)そばの会「下栗の里」
2月4日(火)  11:30〜/14:00〜/18:00〜
各席20名  6000円
リザキッチン(大阪・枚方市) 家庭料理の会
2月14日(金) 15日(土) 12:00〜/17:00〜
2月16日(日) 12:00〜
各席15名  6000円
予約制 1月27日(月) 11時より受付開始 電話/0572-21-3368
ファクシミリ/0572-21-3369 両席ともお酒をご用意しております 
お車の運転はご遠慮ください
企画展開期中(料理会の日は除く)カフェ
(今回はコーヒー・パンのみ)もございます
 フランスにはゲランドという中世の町並みと古代から続く製法で塩を作っている町がある。近代農法に切り替えないで、昔のままの農法を守る所がヨーロッパにはまだまだある。それに比べ、自給率40%の工業国日本で「スローフード」を叫んでみても・・・。

 外食をする際、「ちゃんとしたものを食べたい」と言われれば、それはちょっと前までは腕のしっかりした料理屋に行くということを指していたと思うが、最近では安心して戴けるちゃんとした食材を使っている料理屋を指すようにもなってきた。そういうことを価値観の多様化とは呼びたくない。その昔当たり前だったスローライフ・スローフードに現代人は感動するくらいだから、むしろ価値のあるものは狭まった範囲の中にしか残っていないということだろう。今の我々にはそれほど選択肢は残されていない。

 今回御紹介する二軒のお店は、これまでのプロの料理人と違い、自ら築き上げた人脈の中で安全で且つ美味しい食材や調味料を探し出し、調理法も独自に編み出したりして料理を作り上げている。このような店が日本各地で少しずつ増えているが、何れ作り手と食べ手が育んでいく食文化となるのではないだろうか。信州駒ヶ根の「丸富」の主・宮島秀幸さんは、私と同世代ながら今のそばブームを支える重要な職人の一人。彼の今回のテーマは信州の標高1000メートルにある下栗の里。そば粉はもちろんのこと、殆どすべて下栗の里の食材を使うという。大阪枚方の「リザキッチン」の主・太田早苗さんは、家族の健康を願って食材を研究する内に自分の店を開いてしまったという理知の人。二人共、情熱を表には出さないタイプであるものの、一年中料理のことにエネルギーを費やしている。そのエネルギーで調理される食材も幸せだが、戴く側の我々はもっと幸せである。なぜなら、作り手はいつも人の為に働いているから。

 先に料理会のことを取り上げてしまったが、百草はやはりギャラリー。今回の百種展では岡山のGallery ONOの小野善平さんに御協力願って、「祈りの形」をテーマに集められた世界中の古道具とイランの敷物ガベの展示を致します。「祈り」のものをかたちにするということは、当然ながらスローライフでなければできないこと。信仰の対象となるものや、信仰を持って制作したもの(李朝やシェーカーなど)には共通した美しさがあるように思うが、それには先ずスローライフつまり信仰ライフが必要ではないだろうか。信仰はなくてもせめて思想が必要である。一方トルコのガベは日本と同じで、一度スローライフを捨て楽できれいな化学染料にしていた。しかし、失われたものの大きさに気付き、近年手紬草木染めに戻した。途上国の一部ではスローライフによる制作を捨てつつあるが、客に先進国の商人が入ることによって、以前の制作に戻すところも出てきている。人間は一度行くところまで行かないと元に戻れないのか、一度フランスのゲランドの人に尋ねてみたい。「楽して儲けようとすると、大抵失敗するだ。」いやそんな答えじゃない。・・・・・。神のみぞ知る。いやいやゲランドの人はこう言った。「・・・。」紙数が尽きた。
ギャルリ ももぐさ 安藤雅信
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