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日本の音楽夜話 7 ロック

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前回紹介した高田渡がデビューした1970年頃、日本のロック界は英語で歌うか日本語歌うかを問題にしていた。喧嘩をふっかけていたのは、ロック界の重鎮?当時、フラワートラベリングバンドの内田裕也である。彼はロックに日本語は旨く乗らないし、大体海外で通用しないとまくし立てた。「ロック日本語論争」である。ふっかけられた相手は、このはっぴいえんど。団塊の世代の一回り下の僕らから見ると、団塊の世代の行動は右にぶれたり左にぶれたりと、けっして一筋ではなく危なっかしく思うのだが、彼らは日本を背負っているのは俺たちだという自覚が強かった。その表れが、海外進出の英語派と逆に日本人のアイデンティティを守ろうという日本語派に別れただけ。根っこには西洋コンプレックスという共通の思いがあった。

高校生になったばかりの頃、このアルバムを聴いて誇らしく思った。英語派の音楽はただの洋楽コピーに聞こえたが、はっぴいえんどの日本語は、とても美しく、曲にも合っていた。日本が得意とするアレンジメント文化、ここに極めたりという感じ。この2枚のアルバムが、後進にあたえた影響は大きい。

右のゆでめんと書いてある方がデビューアルバム。英語を日本語のひらがな表記した「はっぴいえんど」というバンド名といい、つげ義春を思わせるジャケットといい、日本人のアイデンティティを西洋文化の影響を受けながらも全面に出していたのは1975年頃までか。つづく


コメント:4

加藤隆男 15-03-06 (金) 11:47

ハッハッハッ・・・・「はっぴいえんど」に来てしまいましたね。
彼らを初めて見たのは名古屋市公会堂での岡林信康のバックバンドとしてでした。
はっぴいえんど論はある意味ベタで安藤さんは取り上げないと思ってました。
風街ろまんの1曲目の「抱きしめたい」の歌詞に「飛び降りるので」と言うところがありますが、これの譜割りが 「と・・・びおりるので」「飛び降りる」の拍子のあたまが「と」でもなく「お」でもなく「び」であったことに衝撃を受けました。最初は聞き取れませんでした。歌詞カードを見てやっと理解して、・・・・これは日本語じゃないと感じたりしました。それでも私は音楽はメロディと言うか音を優先で聞くので、歌詞は最初はあんまり気にしていなかったので受け入れることが出来ました。当時の洋楽(英語)をいきなり理解して聞いている人は皆無に近いと信じていましたし、ビートルズは歌詞が良いとかいう人間は嘘つきだと思っていた人間でした。(あとから英語を勉強しながらじっくりと読んでいけば別ですが・・・)
はっぴいえんどの登場で音楽が日本語から解放されたといっても良いかと思います。しかしながらかれらの作品の作詞を担当していた松本隆の詩の力は半端ではありません。この時代の作詞家としては松本隆と友部正人が双璧だと思ってます。(友部正人のことは別の機会に譲りますが・・・) 私の音楽は大瀧詠一と細野晴臣のFirst Soloアルバムから40年以上一歩も進むことが出来ていません。 今、営業させてもらっているギャラリーの名前が「岳見町ぎゃらりぃ」とひらがな表記にしたこと、特に最後を「-」にせずに「ぃ」にしたのは明らかに「はっぴいえんど」の影響です。

Masanobu Ando 15-03-07 (土) 0:24

加藤様
驚きました。初めてはっぴいえんどのライブを見たことがある人に出会いました。印象は如何でしたか?また、歌詞の件、まったく気が付きませんでした。あの部分、まったく聞き取っていませんでした。息を吸う音をフレーズにしたり、遊んでいるような、実は確信犯で日本語を意味より、音として捉えようとしているとは感じていました。
加藤さんがギャラリー名まで影響を受けられていたとは・・・。やはりこの二枚が後生にあたえた影響は計り知れないということですね。

加藤隆男 15-03-07 (土) 10:19

初めて見たときはかれらのLPを聞く前でしたので、事前情報は全く無しで、それより岡林がロックやっていることに衝撃を受けていました。その1年後ぐらいに確か名古屋港湾会館で聞いたときはLPとは全然違っていて、アレンジも変えていたりで、LPの緻密さ(特に2枚目)とはかけ離れていました。ある意味LPよりもっとロックしていた。3枚目が出たときはこれは生演奏は無理だなと思ったりしました。それは当時の私にとってフォークでもロックでも無くなってしまったと言う印象でした。

Masanobu Ando 15-03-07 (土) 11:50

加藤様
2回も御覧になってるんですね。凄い。生演奏の良さもあるけど、この時代はビートルズの影響もあり、スタジオ録音のレベルが飛躍的に高くなり、かつセルフプロデュースもするようになって、とても好きです。フォークでもなくロックでもない、やはり日本のロックということでしょうか。

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