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2015-02

日本の音楽夜話 6 フォーク

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「フォーク」はとっくに死語になってしまった。‘70年前後の10年間も輝いていたかどうか。荒井由美とかぐや姫、オフコースなどニューミュージックが出てきたと同時にフォークは地下へ、学生運動と共に下火になった。しかし、いつのどんな文化も完全に消えることは滅多にない。しぶとく、しぶとくやり続けている人が必ずいる。それを取り去ってしまったらこの人は存在できないというような人、それが高田渡だった。
僕は日本語でも外国語でも、歌詞が頭に入ってこない聴き方を普段している。左脳が弱いと言われてしまえばそれまでだが。しかし、高田渡だけは歌詞がすんなり入る。フォークは音がシンプルだから、歌詞を聴かなかったら何を聴くのとも言えるが、高田渡の歌詞は抜群に面白い。自作はもちろんこと、外国の詩、日本の詩、何でもありだが、全部を自分のものにしてしまう。詩を取り上げるセンスが、アートの域に達しているのだ。オリジナルって何だ? と思ってしまう。アートは自己表現ではなく、時代の切り取り方であり、それを証明してくれた、高田渡デビュー三部作、大阪の万博の頃のもの。聴くべし!
岐阜県が誇る二大アーティストの一人。(もう一人は熊谷守一)

日本の音楽夜話 5 中山康樹

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ああ、また信頼の出来る物書きが、黄泉の国に旅立たれてしまった。62歳。早すぎる死である。昨年の7月8日のブログに書いたように、ジャズとかロックとかのカテゴリーを横断して、ズバッと書いてくれる稀有な人だった。ちょっと前のジャズは、クラシックに対応するために教養主義的なところがあったが、中山さんの文章は、僕の耳に直接響く言葉で迫ってきた。

音楽の聴き方も色々あるだろう。過去に楽器を触ってことがある人とない人では、当然聴き方も異なってくる。中山さんは強いて言えば、スタジオの録音に立ち会っていたかのような文章。プロデューサーの役割や、その時にミュージシャンの動きや交流を教えてくれる。演奏に興味がある人には、知りたい情報を教えてくれ、かつ、歴史の捉え方も俯瞰的で説得力があった。マイルスのファン層を広げ、評価の低かった ’70年代以降のエレクトリックマイルスの評価した仕事は立派だった。ご冥福を祈ります。

 

 

 

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