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2014-12

日本の音楽夜話 2 ノイズ 大友良英 坂本龍一

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大友良英と坂本龍一のつながりは、プロジェクト福島だけでなく、noiseにもあった。このアルバムは坂本さんの2009年の近作であるが、前回紹介したONJOに近似したものを感じるし、大友さんと同じく、長い間音楽を追求してきた人の到達点のようにも思えるものだ。

9月に多治見で開かれた大友さんと僕の対談サブタイトルは「ノイズの向こうまで」だったが、noiseの向こうって何?という話には持って行けなかった。僕の技量不足。

大友さんのノイズの定義は「あなたが必要とする情報をさえぎる要素、あるいはあなたが必要としない情報のこと」。つまり、例え素晴らしい音楽が流れていても、聞きたい人の声の邪魔をしていたら、それもnoiseになるということである。大友さんは「集中して聴くことで聞こえる音と、逆に集中することで聞こえなくなる音がある」とも言っている。これを読んだ時、利休とジョン・ケージを瞬時に思った。狭い茶室の中で煮えたぎる釜の音を聴いている。水指の水を柄杓で汲んで釜に差すと一瞬釜の音が止む。その瞬間、急に茶室を取り巻く様々な生活音が聞こえてくる。釜の音がノイズだったのか、それとも生活音がノイズだったのか。ジョン・ケージは4分33秒という音楽でそれを表現した。ピアニストがステージの脇から出てきて、ピアノの前に座る。ピアノの蓋を開け、何もせず、4分33秒した後、蓋を閉めて脇に去ったという曲だ。ぼくはこの曲を聴いた時、茶室の釜に水と同じ体験をした。

「Out Of noise」良いタイトル付けるなあ。これって「ノイズの向こうまで」と同じじゃないか?

大友さんも坂本さんも、これから音楽とノイズの境界を彷徨っていくのだろう。

日本の音楽夜話 1 大友良英

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今年の9月、多治見で大友良英さんと対談。「あまちゃん」の劇伴で、一般的にも有名になられたが、元々実力のあるミュージシャンである。 対談にあたり、大友さんについて勉強した。この音楽家の今までの歩みと表現力の真摯さに胸を打った。ジャンルの特定はもちろんのこと、言葉で説明することがとても難しいミュージシャンである。ただ一つ言えることは、ずっと音楽が好きであり、正直に自分を時代と共に表現してきた音楽家であるといういうこと。対談相手にはいつも「西洋コンプレックスある?」と尋ねるが、今回は同世代として「団塊の世代が強くて我々は表に出られなかったけど、団塊の世代どう思う?」と尋ねてみた。その応えはここでは書けないが、分かる分かるというものだった。1950年代生まれの役割を認識する楽しい一時であった。

あまりにも大友さんが出している音源が多いので、これ一枚は難しい。僕の周りには女性を中心にグランドゼロ時代の大友さんのファンが多いが、僕は深みを増した21世紀の大友さんを推したい。「Otomo Yoshihide New Jazz Orchestra – ONJO」。音楽としての完成度が高い。真面目な大友さんが表れている書籍もお薦め。岩波から出版されている「 MUSICS」は、カテゴリーを越えた表現の世界、様々な示唆に富んでいる。

10月には多治見で新体制ONJOのライブをして頂き、ながせ商店街では、プロジェクト福島の盆取りをしてもらった。ONJOの生演奏で盆踊り。最高に盛り上がって終わった。福島の応援、何らかの形で続けていきたい。

脱ガラパゴス化 2

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ロスアンジェルス編2

LACMAという近代美術館には、パリのポンピドゥセンターと同じように、現代美術の横にプロダクト製品が展示してあった。欧米でプロダクトデザインの地位がどんどん上がっていることが分かる。白眉はガラスのコンテナーである。日常雑貨に光が当てられて嬉しい気分になった。これから20世紀がどのように評価されていくか楽しみである。日本も頑張っていね。

脱ガラパゴス化 1

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4ヶ月ぶりのブログ。怠けていたわけではありません。怒濤の、いや充実の4ヶ月でした。

結婚式4つに出席。出産の話も沢山聞いたから、今年は星の巡りのいいのかな。

9月初旬、ロスアンジェルスで彫刻の個展。30年ぶりのアメリカ。旧車愛好者として、沢山見掛けたのは嬉しかった。一番驚いたのは、近代都市のイメージがあったロスアンジェルスは木材をふんだんに使った街づくりだったこと。電信柱は木製。日本の物より、背が高くて太いのに木製一本柱。建物も木造が多かった。靴の写っている写真はサンタモニカの桟橋。100年前の木製床を未だに使用している。雨が余り降らないからか、露天なのにまだ耐久性あり。

今年は島国日本に住み、脳内がガラバゴス化していることを実感した。ちょいと脳を刺激するため、脱ガラパゴス化を図りたい。

これも早めの老化対策か。

 

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